ゴルフのバンカーならし・ディボット直しのやり方|レーキと目土の使い方を手順で解説
バンカーならしもディボット直しも、やっていることは同じです。自分がプレーで荒らした地面を、次にプレーする人のために元へ戻す作業です。バンカーに入った本人、ディボットを作った本人が、その場で自分の手で行うのが基本になります。キャディなしのセルフプレーでラウンドする機会が増えているとされる今、これまで任せきりだった作業を自分の手で行う場面も増えています。見よう見まねで済ませていて本当に合っているのか不安、という方も多いのではないでしょうか。この記事では、バンカーならしとディボット直しに分けて、レーキと目土の具体的な使い方を手順で解説します。
バンカーならしもディボット直しも、やっていることは同じです。自分がプレーで荒らした地面を、次にプレーする人のために元へ戻す作業です。バンカーに入った本人、ディボットを作った本人が、その場で自分の手で行うのが基本になります。キャディなしのセルフプレーでラウンドする機会が増えているとされる今、これまで任せきりだった作業を自分の手で行う場面も増えています。見よう見まねで済ませていて本当に合っているのか不安、という方も多いのではないでしょうか。この記事では、バンカーならしとディボット直しに分けて、レーキ(バンカーをならすトンボのような器具)と目土の具体的な使い方を手順で解説します。
バンカーならし編|レーキを使った正しい手順
バンカーでの一連の動作は、入る→ならす→足跡を消す→出る、という流れで覚えると分かりやすくなります。ショットを終えたその場ですぐに行うのが基本で、後回しにするほど「どこがどう荒れていたか」があいまいになり、かえって余分な範囲までならすことになりがちです。順番に見ていきましょう。

①バンカーへの入り方
バンカーに入るときは、あご(バンカーの縁の立ち上がった部分)が最も低い箇所を選び、そこからボールへ最短距離で入ります。縁の高い場所を乗り越えると足元が崩れやすく、砂の荒れも大きくなります。低い箇所から入るひと手間で、ならす範囲そのものを小さくできます。
②レーキの動かし方(ギザギザ面→平らな面)
ショットを終えたら、レーキで砂をならします。多くのレーキには、砂を大きく動かすギザギザ面と、表面を整える平らな面の両方が付いています。まずギザギザ面で自分のショット跡や足跡があった範囲を大まかにならし、次に平らな面に切り替えて表面を仕上げます。レーキを軽く押してから引く動作を繰り返すと、砂の凹凸が整いやすくなります。
③自分の足跡・スタンス跡の消し方
砂をならし終えたら、そのまま出口の方向へ後ろ向きに下がりながら、押し引きの動作を続けます。こうすることで、ならした後にできる自分の足跡を残さずに済みます。ならし終えてから何歩も普通に歩いて出てしまうと、せっかく整えた砂に新しい足跡がついてしまうため、出口までの後退も一連の動作として意識しておきましょう。
④バンカーからの出方
出るときも、入るときと同じ考え方です。あごが低くなっている箇所から、最短距離で外へ出ます。入退場のルートをできるだけ絞ることが、バンカー全体を荒らさずに済ませるコツです。
レーキの置き場所|内置き・外置きの考え方と、迷ったときの対処法
ならし終えた後、意外と迷いやすいのがレーキの置き場所です。多くの場合は、バンカーの外側に、柄がプレーの方向と平行になるよう、球の動きに影響しにくい位置へ置くのが一般的とされています。
この「外置き推奨」の根拠については、正確に理解しておく必要があります。これはゴルフの規則(ルール)そのものに定められているわけではありません。R&A(規則を管理する国際団体)が大会運営者やゴルフ場向けに公表している「委員会手続き(Committee Procedures)」という別の文書の中で、バンカー外側への設置が推奨事項として示されているものです。つまり「規則で決まっている」のではなく、「運営者向けの公式ガイダンスとして推奨されている」というのが正確な位置づけになります。
そのため、レーキをどこに置くかの最終判断は、各ゴルフ場(委員会)の裁量に委ねられています。ゴルフ場によっては内置きを採用している場合もあり、一律に外置きが正解というわけではありません。置き場所に迷ったときは、そのゴルフ場の掲示やローカルルールを確認する、あるいはフロント(マスター室)に尋ねる、前の組や同伴者の置き方を参考にする、といった方法で対応すれば問題ありません。

ディボット直し編|ターフを戻す・目土を入れる手順
ディボット直しの基本は、まずターフ(アイアンショット等で飛んだ芝)を探して戻し、見つからない場合や粉々になっている場合は目土で埋め、最後に踏み固める、という流れです。それぞれの手順を見ていきましょう。

①まずターフ(飛んだ芝)を探して戻す
アイアンショットなどで芝を削ってしまったら、まず周囲に飛んだターフを探します。見つかったら、削れた跡に元通りはめ込み、上から軽く踏んで地面と密着させます。この段階では、後ほど紹介する「芝の種類による違い」には触れず、まず戻すことを基本として覚えておきましょう。
②ターフが見つからない・粉々になった場合は目土を使う(分量の目安)
ターフが見つからない、または砕けて使えない状態になっている場合は、目土でディボット跡を埋めます。分量の目安は次の2段階で考えるとよいでしょう。
- 通常のディボット跡:周囲の地面と平らになる程度まで入れる
- 大きく損傷した場合、ターフが粉々になった場合:くぼみから溢れるくらい多めに入れる
目土を入れたら軽く踏み固め、周囲の地面と平らな状態に整えます。分量に厳密な正解の数値があるわけではないため、「平らになるまで」「多めに」という2段階の感覚で覚えておけば実践しやすくなります。
③目土はどこにある?(入手場所)
目土は、多くのゴルフ場でカートに備え付けの目土袋、またはティーグラウンド脇に設置された目土箱から入手できます。すべてのゴルフ場で置き場所が同じとは限らないため、ラウンド前に確認しておくと当日スムーズです。
【専門家の知見】芝の種類でターフを戻すか目土のみにするか、最適解が異なる場合がある
先ほど「まずターフを戻す」と説明しましたが、実は使われている芝の種類によって、最適な対処が異なるとされる知見があります。
寒冷地に多い洋芝(ベント、ケンタッキーブルーグラス等)は、根が細かく複雑に絡み合い水分を保持しやすいため、削れたターフを戻せば根付きやすいとされています。一方、暖地に多い日本芝(高麗芝、野芝等)は、削れるとターフ自体がちぎれたような状態になりやすく、無理に戻すよりも目土のみで対応したほうが、残っている芝の組織からの再生を促しやすいとされる場合があります。

芝の種類を初心者が見分けるのは簡単ではないため、この知見はあくまで参考情報として押さえておく程度で構いません。基本の動作としては「まずターフを探して戻す」を実践しつつ、コースの芝の性質によってはこうした違いがあることも知っておくと、なぜ手順が分かれるのか納得しやすくなります。
フェアウェイ以外(ラフ等)でディボットができた場合も直すべき?
アイアンショットはフェアウェイだけでなく、ラフから打つこともあります。ディボット直しはフェアウェイに限った作業なのか、疑問に思う方もいるでしょう。
規則の本文には、ディボット跡を直すという行為の対象をフェアウェイに限定する記載はありません。つまり、規則上は場所を区切らずにコース保護を求める構造になっています。したがって、ラフでディボットができた場合も、フェアウェイと同じ考え方で目土入れなどの修復を行うのが望ましいといえます。
まとめ|自分でできるコース保護作業として身につけておく
バンカーならしもディボット直しも、根本にある考え方は同じです。自分がプレーで荒らした跡を、次にプレーする人のために手早く元へ戻す、という一点に尽きます。最後に、両方の要点を振り返っておきましょう。
- バンカーならし:低い箇所から入り、ギザギザ面→平らな面の順でならし、出口へ後退しながら足跡も消して、低い箇所から出る
- レーキの置き場所:多くの場合は外置きが目安だが、最終判断はゴルフ場次第。迷ったら掲示やフロントで確認する
- ディボット直し:まずターフを探して戻す。見つからない・粉々な場合は目土を「平らになるまで」または「多めに」入れて踏み固める
- 芝の種類やラフでのディボットも、基本の考え方は変わらない
ショットを終えたら、次のプレーへ移る前に手早くならし・修復を済ませる習慣をつけておきましょう。キャディなしのセルフプレーの機会が増えているとされる中、これまで任せきりだった作業を自分でできるようにしておくと、当日どんな状況でも落ち着いて対応できます。